「電子帳簿保存法って、専用ソフトを入れないとダメなの?」
「SharePointに保存してるけど、これって電帳法的にOK?」
こんな質問をよく受けます。
結論から言うと、
SharePoint Online を正しく使えば、
電子帳簿保存法(特に“電子取引”)には対応可能です。
この記事では、
実務目線でわかりやすく解説します。
1. 電子帳簿保存法の3つの要件
電帳法に対応するためには、単にファイルを保存するだけでなく、以下の要件をクリアする必要があります。
- 真実性の確保: データの改ざんを防ぐこと
- 可視性の確保: いつでも画面で見られる状態にすること
- 検索機能の確保: 「日付・金額・取引先」で即座に検索できること
2. SharePointでの具体的運用ステップ
ドキュメントライブラリの準備
まずは、以下の設定を行いましょう!
- 電子取引データ専用のドキュメントライブラリを作成
- バージョン管理を有効化(メジャーバージョンとマイナーバージョンの両方)
1) 「事務処理規定」を備え付ける(真実性の確保)
SharePoint単体では「絶対に削除できない設定」にするのが難しいため、「不当な訂正削除を行わない」という社内ルール(事務処理規定)を作成します。
※国税庁のホームページから各種規程等のサンプルがダウンロード可能です。
規程には以下を含めます
- 電子取引データの保存責任者
- データのアップロード手順
- 訂正・削除が必要な場合の承認フロー
- バックアップ手順
2) ファイル名の命名規則を徹底する(検索機能の確保)
SharePointの検索窓でヒットさせるために、ファイル名を以下のように統一します。
- 例:
20260203_11000_JCBカード.pdf - ルール:
YYYYMMDD_金額_取引先名.pdf
検索しやすいように以下の設定もしておくとイイですね!
・「列」の設定
- 取引年月日(日付と時刻型、必須)
- 取引金額(数値型、必須)
- 取引先名(1行テキスト、必須)
- 書類種別(選択型:請求書、領収書、契約書など)
- 備考(複数行テキスト)
・「ビュー」の設定
検索性を高めるため、以下のようなビューを作成しておきます。
検索がラクになるので。
- 日付範囲で絞り込むビュー
- 取引先別ビュー
- 金額範囲で絞り込むビュー
3) フォルダ構成を整理する(可視性の確保)
年度別、月別にフォルダを作成し、税務職員から提示を求められた際にすぐに見せられる状態にしておきます。
SharePointは、すでに多くの企業で導入されているツールでありながら、電子帳簿保存法の要件を十分に満たせる機能を備えています。
新たなシステム導入のコストや手間をかけずに、既存のSharePoint環境を活用して法対応を実現できる点は大きなメリットです。
月にかなりの数 (30件以上) の電子取引データがある場合は、SharePoint だと逆に人件費のコストがかかる場合もあり、専用ソフトの利用を検討すべきでしょう。
SharePoint の利用は適切な設定と運用ルールの整備が不可欠です。
本記事を参考に、自社の業務フローに合わせた SharePoint 活用を検討してみてはいかがでしょうか。

